花と生産者とお客様を大切にする
老舗花屋の三代目
サラリーマンを経験して、家業の花屋へ
花は癒しと見識をもたらした
田畑が広がるのどかな嘉麻市にある『すえみつ花店』。1947年創業の老舗花屋です。「今の場所に移ったのは30年ほど前。その前は、嘉麻市の商店街に店がありました」と話すのは、店長の末光匡介さん。祖父、父と親子三代にわたって店の看板を守っています。
『すえみつ花店』の店内には、切り花や鉢物が並んでいます。花を保管する冷蔵庫は10坪もあります。「冷蔵庫が広いと、たくさん花を購入したときにもゆとりがあって、花に傷がつくことを防げます」。閉店後、店の裏にあるアトリエで、ディスプレイやコンテスト用の創作活動を行うこともあるそうです。
末光さんは、一度サラリーマンを経験し、花の専門学校、花屋での修行を経て、家業を継ぎました。「花を扱っていると癒されます」と末光さん。花がもたらしたのは癒しだけではありません。「花のおかげでいろんな人と出会い、見識が広がりました。お世話になっている人や友達を通じて、海外のデザイナーさんの作品とも出会えました」。
生産者とコラボした花の販売や、
ふるさと寄附金で福岡県の花をPRしたい
嘉麻市には、スカビオサやガーベラなどの花を生産している農家がいて、関東や関西の市場に出荷されています。そうした生産者とのつながりも大切にしている末光さん。「野菜では生産者の顔が見えるような取り組みをしていますが、花でも地元の生産者とのコラボができないかと考えています」。末光さんは良い花を見たら、どんな人が花を作っているのか知りたくて、生産者に会いに行くそうです。「花屋は、生産者がいないとできない仕事ですからね」。
『すえみつ花店』では、ギフト用の花を多く取り扱っています。「夏ならお盆のギフト。筑豊地域では、タワーのように組んだホオズキを初盆に飾る習慣があり、毎夏注文がたくさん入ります」。他にも、ふるさと寄附金の返礼品としてブーケを出しています。「ふるさと寄附金は県外の人が利用するので、県外の人に福岡県の花をPRするチャンスだと思っています」と、新型コロナに負けず、将来を見据える末光さんでした。
【店舗情報】
店舗:すえみつ花店
住所:嘉麻市鴨生523
電話:0948-42-1393
営業:9:00~19:00
定休日:無休