間もなくお盆がやってきます。この時期、お供えに活躍するのがユリやケイトウ。朝倉市の西村敬司さんは、これらを露地で育てています。

5年前、JA筑前あさくら管内でシンテッポウユリの生産者を募集していたことがきっかけで、「もともと米と野菜を育てていましたが、広い意味で『花も農業だ』と思い至り、花の世界に入りました」と、当時を振り返ります。
西村さんの一年は、大きく分けて春・夏は花、秋・冬は野菜。簡易的なハウスと露地栽培できる品目での経営を目指し、現在、半々の割合で花と野菜を育てています。
─花と野菜、どんな違いを感じていますか?
「秋冬の野菜は、成長も収穫もゆっくりですが、花は開花・収穫・出荷が一気に動いてペースが早い。天候に左右されて難しさも感じていますが、うまくいかないところも含めて、花はおもしろい。新しい課題が次々に出てくる」と、西村さん。
また、ケイトウとシンテッポウユリのほか、草花類は毎年違う品目を栽培。失敗を次に生かしつつ、花と野菜を両立させる独自のスタイルを築いています。
そんな西村さんが育てているシンテッポウユリは、純白の花を上向きに咲かせ、種からも栽培できるのが特徴です。
西村さんはJA筑前あさくら切花部会において、種からの育苗をいち早く導入しました。「苗を購入するより安価ということもありますが、一から育てたいという思いがある。農業が好きなんです」と、話します。
例年、クリスマス頃に種をまき、4月上旬に露地に定植。今年は、約4,000本が7月下旬から九州各県に向けて出荷されています。
現在、花と野菜の二刀流の西村さん。シンテッポウユリに続き、ケイトウ栽培にも力を入れ、今年で3年。今では、約4万本を出荷できるまでになっています。
「花業界は高齢化などで担い手が減っています。業界を元気にするためにも、もっとたくさんの方に花を買ってもらいたい。食料品などに比べて、後回しにされがちですが、花のある暮らしは、心が豊かになります。私自身も花を育て、飾るようになって、そう感じるようになりました。ぜひ、男性の皆さんも花を手にとってください」と、西村さんは話します。






