突然ですが「電照菊」ってご存知ですか?
菊は日照時間が短くなると花を咲かせます。この性質を利用し、電灯照明で開花時期を調節して育てるのが「電照菊」です。
久留米市長門石の執行裕太さんは、祖父の代から続く菊農家。現在、家族5人で年間約20万本の電照菊を栽培しています。

執行さんのハウスでは、夜に電照することで開花を遅らせ、その間、草丈を伸ばしながらこまめに脇芽を摘んでいきます。草丈が50cmになったら消灯し、そこからはつぼみが大きくなるよう促します。久留米の菊には「長さ」が求められているので、90cm以上に育ったら出荷です。
ちなみに、福岡県は電照菊の全国的な産地。
「黄菊といえば久留米」と広く知られていて、執行さんが育てている5割が黄菊とか。12月下旬は正月用で最も需要が高まるため、家族総出で忙しい出荷作業が続きます。
また、33歳で就農する以前は、約10年、会社員として働いていた裕太さん。当時は勤務時間が長く、日勤・夜勤もあったため、自由に使える時間がかなり少なかったそうです。そんな経験がある裕太さんは、菊農家に転身後、効率を考えて作業を組み立てるなど、時間の使い方を人一倍大切にしています。
また、今年からJAくるめ電照菊部会の副部会長にも就任し、若手農家との勉強会や視察が増えました。仲間の存在と頑張っている姿は、いい刺激になっているそうです。
就農して5年。菊の栽培方法は両親から学びながら、独自の水やり方法を試すなど、試行錯誤を重ねる裕太さん。「自分が菊農家になって初めて両親の苦労を実感した。この先、両親に負担をかけすぎないよう、妻や弟と力を合わせ、先々を見据えていきたい」と話します。






