寄せ植えの楽しさを気軽に体験できる
園芸店を営む花農家
長年の夢だった花屋さんを開業
買うだけでなく、寄せ植え体験ができる工夫も
福津市の田園地帯に、ぽつんとたたずむ不思議な建物。ビニールハウスかと思いきや、正面に黒い壁と広い窓があり、中はおしゃれな園芸店になっています。『chou-fleur(シューフルール)』は、ダリアやトルコギキョウなどを栽培する花農家の辻野美穂さん・慶一さん夫婦が2020年6月にオープンした園芸店です。
「花屋になるのが長年の夢でした。子どもが独立したのを機に、思い切って店を開きました」。お店の名前はフランス語で「カリフラワー」。福津市がカリフラワーの産地ということもありますが、「フルールは、花という意味もあります。それに、言葉の響きがいいでしょう」とほほ笑みます。
店の真ん中には、珍しい色の紫や黄色のビオラ、ピンクや赤のミニシクラメン、シルバーの葉が珍しい植物が並んでいます。寄せ植えやブリコラージュにピッタリな花ばかりです。
寄せ植えが趣味の辻野さんは、自分の好みの材料が揃わないことが多く、「それならいっそ、自分の好きな花苗がそろうお店をつくろう」とお店を企画。「手ぶらで来られても、気軽に寄せ植えを体験していただけるように」との思いから、お店では、買った花をセルフで寄せ植えし、持ち帰ることができます。「寄せ植えをしたことがない方が多いのにびっくりしました」と辻野さん。自宅に花の土やスコップなどの道具がないお客も少なくないそうで、初めての人には優しくアドバイスします。
ワークショップができる集いの場、
素敵な家具に囲まれるくつろぎの場も提供
広いハウスの中には、白い漆喰の小屋が3棟あります。一番奥は、レンタルのイベントスペース。ブリコラージュやステンドグラス、キャンドル作りなどの講師によるワークショップが月数回開かれています。「みなさんが気軽に集まって、笑顔が広がる憩いの場をつくりたかった」と辻野さん。クリスマス用のキャンドル作りに参加していた地元の女性たちは「一日中楽しくすごす場所ができてうれしい」と喜びます。
もう一棟は、ヨーロッパ製のアンティークな家具や雑貨類、手作りのドライフラワーなどの展示スペース。「素敵な家具や雑貨に囲まれて、お客様にくつろいでいたたけたら」という辻野さんのアイデアです。カウンター近くの壁の前には、慶一さんが育てたダリアの切り花が大事に並べられています。
辻野さんはInstagramで、季節の花や寄せ植え、お店のイベント情報などをこまめに発信。遠方から訪れるリピーターもいます。「花を植える楽しさをもっと皆さんに知ってほしい」と語る辻野さんでした。
【店舗情報】
店舗:chou-fleur
住所:福津市勝浦5054
営業:10:00~17:00
定休日:不定休
Instagram:@chou_fleur34