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JA糸島クルクマ部会長 一ノ宮浩さん - 花あふれるふくおか推進協議会
取材レポート

取材レポート

Report

JA糸島クルクマ部会長 一ノ宮浩さん

美しい花を咲かせるため、常に花を気にかける



脱サラして花き農家へ

農業は不思議なことがたくさん



西日本一のクルクマの生産地、糸島市。クルクマは、花の種類が少ない夏に出回り、日持ちの面などで扱いやすく、花屋さんからも重宝されています。

「原産が熱帯アジアなので、糸島の温暖な気候が合っているのでしょう」と話すのは、JA糸島クルクマ共選部会部会長の一ノ宮浩さん(50)。一ノ宮さんは、32歳のころに脱サラして花き農家になった就農者です。




結婚して、子どもも生まれたサラリーマン10年目のころ、「何かやるなら、今しかない」と一念発起。福岡市出身の都会育ちで、サラリーマン時代は内勤だったため、外で働く農家に新鮮さを感じたそうです。

「最初は種から芽が出ることが不思議でたまりませんでした(笑)。花も土の中から出てくるのに、汚れずに美しく咲きますよね。あれも不思議ですよね。本当にこの世界について何も知らなかったので、飛び込めたと思っています」。




子どものように花を気にかける

手をかけた分、花は応えてくれる


一ノ宮さんがクルクマ栽培を始めたのは、たまたま球根を譲り受けたことがきっかけでした。一ノ宮さんが始めたころは、苞(ほう)の色がピンクの“シャロームピンク”と、緑の“エメラルドパコダ”の2品種ほどしかなかったそうです。「その頃は、クルクマと言えば“シャロームピンク”のこと。ハスの花に似ていることから、盆花として使われていましたが、花は10月上旬まで出荷ができるので、お盆を過ぎてもクルクマを楽しんでもらえるように、JA糸島では品種を増やしてきました」。現在、JA糸島では45品種のクルクマが栽培されています。




クルクマはたくさんの水が必要な植物で、アマガエルがいるほどいい畑の証だと言われています。一ノ宮さんが苞の内側に溜まった水を捨てようとしたとき、そこにじっとしていたアマガエルと目が合ったこともあったそうです。そんな微笑ましい場面もある花き農家ですが、一ノ宮さんは「出荷するときのきれいな花の姿を見られるのが醍醐味」だと話します。その瞬間に出会うため、常に花を気にかけているそうです。




ハウスの外の環境も重要です。「草が伸び放題だと、そこから虫が発生するので、外の草刈りにも気を付けています。手をかけた分、花は応えてくれます」とわが子を見るように一ノ宮さんは話してくれました。

JA糸島のクルクマは10月まで福岡市内の花屋さんで見かける機会があります。見かけたら、ぜひ買っておうちで楽しんでください。




【お問い合わせ先】

JA糸島 園芸振興課 花卉係

092-327-0436

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