当サイトを最適な状態で閲覧していただくにはブラウザのJavaScriptを有効にしてご利用下さい。
JavaScriptを無効のままご覧いただいた場合には一部機能がご利用頂けない場合や正しい情報を取得できない場合がございます。
(有)三坂園芸 - 花あふれるふくおか推進協議会
取材レポート

取材レポート

Report

(有)三坂園芸

全国屈指のコチョウラン

「幸せの花を届けたい」



会社を設立し、憧れの花を栽培

2年間、すべて手作業で育てる



糸島市はコチョウランの一大産地です。三坂廣明さん(69)が育てる鉢物のコチョウランは、花の大きさや品質の高さで折り紙付きです。



三坂さんがコチョウランの栽培を始めたのは33年前。「家族でかんきつ類や花の栽培をしていましたが、これからは雇用を取り入れた農業でないと続けていけない」と考え、コチョウランを導入。栽培品目をコチョウランに決めたのは、年間を通して栽培・出荷ができるから。「人手がかかる花ですが、長期で人を雇用でき、優秀な人材にも来てもらえる」という経営判断からです。栽培施設も1500坪に増やし、有限会社を設立しました。

「コチョウランは気品があって、私にとっても憧れの花。花言葉も『幸せが飛んでくる』で、とてもいいでしょう。私も皆さんに幸せを届けたいと思って精一杯、努力しています」と柔らかな口調で話します。


東南アジア原産で、ギフト用の高級花として知られるコチョウランですが、「栽培は難しいし、手間も、時間もかかります」と三坂さん。台湾で育てられた苗を導入し、花芽を分化させるためにしばらく19度~25度の温度で管理します。以前は大分県の九重山地に株を持って行って、花芽分化をさせていたそうです。現在はエアコンでしっかり温度管理されたハウスで栽培していますが、「夏冬はエアコン代がかさみます」と苦笑します。その後も、植え替えをしたり、支柱を立てたり、花を選別したりした後、3株から5株ほどを寄せ植えして一鉢に仕立てます。すべて手作業で、出荷するまでには2年ほどかかります。






高い品質の花は、健康な株から

オリジナル商品も開発中



ハウスは年々増設して12棟になり、現在は約3万株育てています。スタッフは、長男の竜明さん(45)を含めて16人。「熟練の社員ばかりで助かっています」。花の成長に合わせてハウスを何回も移動させ、一枝につく輪(花)の数をより多く、より大きく育てていきます。三坂さんが栽培する花は、手のひらサイズの大輪で、一株に16輪くらい花を付けます。



「温度、湿度、光の当て方、肥料の与え方などきちんと管理しないと、良い株には育ちません。健康な体をつくるということでは、人の子どもも、花も、生き物すべてが同じだと思います」



コチョウランは品種改良も進み、色も形もさまざまです。三坂園芸では白色系が8割、ピンク系が2割。「宝船」と名付けたオリジナルのものは、赤紫色の少し小ぶりな花で、帆掛け船のように仕立てられています。「お正月用に5年前発売したのですが、お祝い用にほしいと注文が増えて、年間を通して出荷しています」と三坂さん。今は、香りのするコチョウランを試作中です。「いろんな人の意見を聞いて品種改良しています。『香り』という名前で提案しようかなと思っています」と新たな挑戦に意欲を燃やしています。



【お問い合わせ】

有限会社三坂園芸

糸島市新田317-1

電話:092-324-2511

FAX : 092-324-5422


【主な受賞歴】

福岡県花き品評会(産物の部) 農林水産大臣賞(2度受賞)

アジア太平洋蘭展 グランプリ 他多数



トップへ